大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門から内視鏡を挿入し、全大腸(一部小腸)を調べる検査のことです。この検査によって大腸の内部から癌、ポリープ、炎症性疾患など、様々な疾患を直接観察することができます。また、場合に応じて組織を採取して調べたり、大腸ポリープをその場で切除することもできます(日帰り手術)。1.5m以上ある大腸の最深部(盲腸)まで過度に苦痛を与えることなく確実にカメラを到達させること、屈曲やヒダがある大腸の内面をくまなく観察することは技術的に難しく、術者の技量の差が出やすいと言われています。(金沢文庫消化器クリニックでは内視鏡件数1万例以上、日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医の取得歴のある医師が検査を担当しています。)
金沢文庫消化器クリニックでは大腸内視鏡検査においても麻酔科医監修の下、静脈麻酔を使用し検査をおこなうので、眠っている間に苦痛なく検査を受けることができます。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)でわかる疾患
大腸がん
大腸ポリープ
潰瘍性大腸炎
クローン病
虚血性腸炎
感染性腸炎
大腸憩室
など
このような症状をお持ちの方は大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう
- 排便時に出血がある方
- 検診(健診)で便潜血反応が陽性となった方
- 貧血を指摘された方
- 急激な体重減少がある方
- おなかの調子が悪い方(腹痛、腹部膨満感など)
- 便通異常がある方(便秘、残便感、下痢、便が細い)
- 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方
- 血縁者に大腸がんの患者さんがいる方
- 40歳以上の方で大腸内視鏡検査を受けたことがない方"
当院の大腸内視鏡検査の特徴
苦痛の少ない内視鏡検査
金沢文庫消化器クリニックでは大腸内視鏡検査において鎮静剤、静脈麻酔を併用し検査をおこなうので、眠っている間に苦痛なく検査を受けることができます。また、検査医の立場からもスコープの操作をスムーズに行うことができ、検査に集中できるため、検査の精度が上がるという利点もあります。
詳細な観察と丁寧な説明
金沢文庫消化器クリニックの内視鏡検査はがん専門医がおこないます。院長は日本消化器外科学会の専門医・指導医・評議員であり、日本消化器内視鏡学会の専門医・指導医の取得歴があり、検査経験も豊富です。微細な胃病変や、多彩な疾患を十分に評価するためには、熟練の技術に加え、専門的な知識や経験が必要です。検査後は写真をともに見ながら、得られた所見についてわかり易く説明致します。がんなどを疑って組織検査を行った場合,1週間後に結果を確認し,ご説明します。
最新の内視鏡システムによる見逃しの少ない検査
EVIS X1システム
世界的に評価の高いオリンパス社製の『EVIS X1』(2020夏発売、最上位・最新鋭の内視鏡システム)を導入しています。内視鏡と観察するためのモニターは4K対応のハイビジョン大型モニターで、拡大しても細部までクリアに確認できます。精度の高い検査をより短時間に行うことができますので、患者様への負担も軽減できます。
4K UHD LCDモニターOEV321UH
内視鏡の映像を観察するためのモニターは4K対応、新A.I.M.E.を搭載した高解像度の内視鏡用モニターです。高度な画像技術を活かして正確な診断や治療を行うためには、モニターの精度も重要な要素になります。当院では最新の4Kモニターを導入し、小さな病変も見逃すことなく、正確な診断や治療ができるよう体制を整えております。また、拡大観察をしても細部までクリアに確認できる上、映り込みや反射がないので、角度や位置の制約がなく、短時間に緻密な観察が可能ですので、患者様への負担も軽減できます。
テラスラインワイドメディカル
内視鏡検査ではモニターに映る臓器を隅々まで診察しますが、「赤色」の臓器を映し出す内視鏡画像の補色は、色相環から青色~緑色であることが分かります。
補色の関係にある色同士は、互いに引き立て合い、対象物を認識しやすくなることから、内視鏡室内を「青色光」で照らすことにより、内視鏡画像の視認性向上に貢献します。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の流れ
検査予約
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をご希望の場合は、基本的に事前に外来を受診して頂きます。
その際に、検査に適した全身状態かどうかを確認し、排便状況をお伺いした上で、事前の食事制限や下剤の種類・飲み方をご説明します。
また検査で大腸ポリープが発見された際の処置(大腸ポリープ切除術)などについても詳しくご説明し、ご予定に合わせて検査日の予約を設定させて頂きます。
また検査前には、服用中のお薬を確認させて頂く必要がありますので、お薬手帳をお持ちの方はご持参ください。
血液をサラサラにする薬(抗血小板薬、抗凝固薬)を内服されている方は、休薬が可能であれば、必要に応じて検査数日前より服用を中止して頂くことがあります。血が止まりにくい状態で手術をすると出血が起こり、血が止まらない可能性があるためです。
検査前日
食事は、消化が良く大腸に残りにくい食事を摂取して頂きます。消化の悪い食物繊維の多いものや肉類などは極力避けて、薬味や具のない白粥、素うどんなどが好ましいです。夕食は21時までにお済ませください。
夕食後から就寝前にかけては、必要に応じて粒(もしくは液体)の下剤を内服して頂きます。
水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。検査の精度を高めることができるため、水分はなるだけ多く摂るようにしてください。
検査に備えて早めに就寝しましょう。
検査当日
朝から大腸内視鏡(大腸カメラ)検査終了までは絶食です。常用している薬は、検査予約時の指示通りに服用してください。高血圧の薬や不整脈の薬などの重要な薬は、基本的に服用を継続して頂きます。糖尿病の方は、検査当日の朝の薬は服用しないでください。お水、透明なお茶、スポーツドリンクは摂取可能です。脱水にならないよう十分補給してください。
ご自宅で、洗浄液を1~2L飲んで頂きます。8~10回の排便により、便の性状が透明で黄色の水様になれば検査に適した状態となります。洗浄液を飲みきってしばらくすると便意が落ち着いてきますので、それからご来院ください。
指定された時間までに来院し、診察券・同意書を提出し、受付をしてください。"
検査中
更衣室でお渡しした検査着と検査用パンツに着替えていただきます(貴金属類は持参せずに来院してください)。
その後検査室にお入りいただき、大腸内視鏡(大腸カメラ)検査を開始します。ストレッチャーに横になり点滴をしながら鎮静剤を注射し、リラックスした状態で検査を行います。検査時間は内容により異なりますが、10~20分程度です。
検査後
検査終了後はリカバリールームで休んで頂き、その後、医師から検査時の画像をお見せしながら検査結果の説明があります。採取した生検組織や切除した大腸ポリープについては、顕微鏡の検査(病理検査)を行うため、病理検査の結果がでるまでには1週間かかりますので、後日改めて結果を説明します。
鎮静剤を使用した場合は、当日は車などの運転はできません。そのため、ご来院時にも公共交通機関をお使いいただくか、ご家族の送迎が必要になります。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
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初診(感染症採血含む) | 約700円 | 約2,000円 |
検査(観察)のみ | 約2,000円 | 約5,500円 |
検査+組織検査 | 約3,000円 | 約9,500円 |
検査+ポリープ切除 | 約8,500円 | 約25,000円 |
※初診料、採血代は別途必要となります。
※組織検査やポリープ切除は、部位の数により費用が変わります。
※ご加入になっている生命保険や医療保険によっては、大腸ポリープ切除(日帰り手術)に関して保険給付金の対象となることがありますので、ご加入の保険会社に直接お問い合わせください。
Q&A
Q:食事(検査前、検査後)
A:消化しにくい食事は不完全な消化状態で大腸に残存することがあるので、前日は朝から消化の良い食事を食べるようにした方が良いです。検査食(低残渣食)をとるのが理想的なので、希望に応じて処方致します。
Q:服装
A:T-シャツなどのなるべく動きやすい服装が望ましいです。下半身は検査着になるので、ワンピースなどは避けましょう。また、身につけている金属は外していただく事があります。ピアスなど、外せないもについては申告していただければ大丈夫です。
Q:痛み
A:大腸内視鏡検査では腸管が引き延ばされたりすることで痛みが発生します。これは手術の既往があり腸管の癒着がある場合や、腸管が長く”たわみやすい”人の場合に顕著です。ただし痛みは通常、体の異常を伝える大事なサインでもあります。麻薬などの強い鎮痛剤で痛みを完全にブロックすることは、安全な検査をおこなう上で障害になる場合もあります。また、鎮痛・鎮静剤の過量投与は呼吸停止などの重大な合併症を起こす危険があります。検査時の鎮痛・鎮静は様々な観点から適切におこなう必要があるのです。当クリニックでは麻酔科医監修の下、検査に最適で安全な鎮痛・鎮静になるようにデザインしています。
Q:恥ずかしい
A:検査室、リカバリー室は待合室や診察室と別区画になっています。更衣室もあり、プライバシーに配慮しています。
Q:生理中の時
A:検査に支障はありませんが、予備の生理用品の持参をお願いしております。
Q:受診年齢(何歳から)
A:例えば、大腸癌は50才台から罹患率が上昇します。一方、炎症性腸疾患の好発年齢は20才代です。疑う疾患毎に好発年齢が変わるので、検査前に医師に施行する理由について確認することをお勧めします。
Q:受診頻度
A:初めて大腸内視鏡検査を受けて頂いた後、どのくらいの間隔で検査を受ければいいかは、大腸内視鏡検査で病気が見つかったがどうかにより変わります。
条件頻度
異常なし 3〜5年に1回
ポリープがある、ポリープ切除後 1〜3年に1回
大腸内視鏡検査で病気があった場合、それぞれの患者さんの病気の状態に応じて、様々な情報から必要となる大腸内視鏡検査の間隔が判断されます。基本的に主治医より次の大腸内視鏡検査の時期の説明があるかと思いますが、説明がなかった際は必ず主治医に何年後に大腸内視鏡検査を受ければよいか確認することをお勧めいたします。