考えられる疾患
1.消化器疾患

- 機能性ディスペプシア(FD)(慢性的な胃の不快感、食後の膨満感)
- 慢性胃炎(ピロリ菌感染)(胃の違和感、食欲低下)
- 胃・十二指腸潰瘍(空腹時痛、黒色便)
- 逆流性食道炎(GERD)(胸焼け、呑酸を伴う)
- 食道裂孔ヘルニア(食後の胃酸逆流、胸焼け)
- 胃がん(進行すると食欲不振、体重減少、貧血)
2.胆・膵疾患

- 胆石症・胆嚢炎(脂っこい食事で悪化、右上腹部痛)
- 慢性膵炎(食後の不快感、背部痛、アルコール多飲歴)
3.その他

- 糖尿病性胃不全麻痺(ガストロパレシス)(糖尿病患者で胃の排出遅延)
- ストレス・自律神経失調症(緊張やストレスで胃の働きが低下)
鑑別のポイント
☑随症状のタイミングと
特徴
食後に膨満感、
胃の動きが悪い感じ
- 能性ディスペプシア、糖尿病性胃不全麻痺
食後すぐの胃もたれ、
脂っこいもので悪化
胆石症・胆嚢炎
空腹時に症状が強い、黒色便
胃・十二指腸潰瘍
慢性的な胃もたれ+体重減少
胃がんの可能性
☑随伴症状
胸焼け・呑酸
逆流性食道炎
右上腹部痛・発熱
胆石症・胆嚢炎
貧血・食欲不振・体重減少
胃がん
必要な検査
ピロリ菌検査
胃炎や胃がんのリスク評価
腹部エコー・CT
胆石症、膵疾患の評価
血液検査
(糖尿病検査・貧血検査)
糖尿病性胃不全麻痺や胃がんのスクリーニング
▶ 胃もたれは消化機能の低下によることが多いが、ピロリ菌感染や胃がんの可能性も考慮し、持続する場合は胃カメラを検討!