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TOPICS/Q&A

過敏性腸症候群の症状緩和にヨガが有効

背景と目的
本系統的レビューは、過敏性腸症候群(IBS)に対するヨガの効果を評価することを目的としており、具体的には消化器症状、痛み、生活の質(QOL)、気分、ストレス、そして安全性への影響を調査した。

方法

データベース検索:MEDLINE/PubMed、Scopus、Cochrane Library、CAM-QUEST、CAMbase、IndMEDを対象に2015年11月までの研究を検索

対象研究:IBS患者を対象に、ヨガと通常治療・非薬物・薬物療法を比較したランダム化比較試験(RCT)

主要評価項目:消化器症状、QOL、痛み

副次評価項目:不安、気分、安全性

バイアス評価:Cochraneのリスク評価基準に基づく

結果

対象とされたRCTは6件・合計273名の患者

ヨガは、腸症状の軽減・IBS重症度の改善・不安の軽減に有効であるという証拠が得られた

治療なしの群と比較すると、ヨガはQOL、全体的な改善、身体機能の改善においても有意に良好な結果を示した

安全性に関しては、2件のRCTが有害事象なしと報告しており、全体としてヨガは安全性の高い介入と考えられる

ただし、バイアスのリスク評価は不明確であり、研究手法の質にばらつきがあった

結論
この系統的レビューでは、ヨガがIBSに対する有望で安全な補助的治療法である可能性が示された。しかし、研究の質に課題が多く、結果の信頼性には限界があるため、IBSに対するルーチンな治療法としてヨガを推奨するには時期尚早である。今後は、より質の高い研究デザインと、アウトカム指標の統一が求められる。

【原文を読む】https://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(16)30088-X/fulltext